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コンクリート圧縮試験の試験方法 [耐震診断(調査)]

建築物の耐震診断を実施する際に必要となる大事なデータの一つが既存建築物のコンクリート圧縮強度があります。

具体的には、建物からコンクリートのコア(供試体)を専用の機械を用いて採取します。一般的には直径75~100mm、長さ100~200mm程度の円柱状のコンクリートを各階3本を基本として採取します。

採取したコンクリートは試験機関に持ち込んで試験のための処理(試験に適合した形状にコアを整形します)をした上で圧縮試験機にて強度を測ります。あくまで経験値ではありますが、耐震診断を実施する建物は一般的には20~30N/mm2程度の強度を示すことが比較的多いようです。土木系のコンクリートでは施工後の経過年数が30年以上経っているようなコンクリートでも40N/mm2台の結果が出ることもあります。

構造物を施工した際の資料が残っていれば、コンクリートの設計強度との比較などもし易いのですが、実際にはそのような資料はほとんどないのが普通です。

試験に使用するコンクリートコアを用いて中性化深さや塩化物量の試験も併せて実施したりもします。これらの試験をすることで現在におけるコンクリート本体の劣化度(健全度)をある程度確認することが可能になります。耐震診断に限らず建物の改修や現況を把握する際の調査としてもよく利用されます。


コンクリート圧縮試験s.jpg

▲コンクリートの圧縮試験(機械の中央に据えられているのがコンクリート供試体)

当社HP http://www011.upp.so-net.ne.jp/techno/ 


 


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